新潟県の日本酒が「淡麗辛口」で高く評価されている一方で、技術の共有が進む中で各蔵の個性が失われつつあり、「個性不足」との批評が増えてきました。この問題に取り組むため、当蔵では地元の「高嶺錦」米を使用し、長岡三島の独自の酒造りを推進しました。地元の契約農家と協力し「高嶺錦」の栽培量を増やし、何度もの試醸を経て、独特の風味が評価され、2000年1月に「想天坊」として新たに市場に導入されました。この日本酒は、すっきりとした淡麗ながらも旨味が際立つ味わいを追求しています。
伝統の味わいを楽しむ
想天坊とは
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「想天坊(そうてんぼう)」という銘柄は、地元で古くから伝わる山の名を由来としています。
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「想天坊」で使用する仕込み水は、敷地内の井戸から直接汲み上げたもので、西山連山の伏流水がもたらす微かな甘さが感じられます。
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また、私たちの酒造りは、「きれいな旨味とふっくらとした口当たり、そしてすっきりとしたキレのある『淡麗旨口』の風味」を追求しています。
日本酒は、独特の製造技術によって生み出される伝統的な飲料で、その豊かな味わいと長い歴史に魅力を感じる人々が多くいます。特に辛口の日本酒は、その独自の風味が際立ち、多種多様な料理とも絶妙にマッチします。このセクションでは、日本酒の基礎知識と辛口の特性を詳しくご紹介します。
辛口の蔵!想天坊
辛口好きに贈る、味わい深いお酒
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Point 01
銘柄紹介各銘柄の特徴やおすすめの料理との相性をご紹介します。辛口の日本酒を厳選しました。
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Point 02
味わいと特徴辛口日本酒の風味の特徴と、どのような料理との組み合わせで最も楽しめるかをご説明します。
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Point 03
おすすめの飲み方
辛口日本酒を味わう最適な方法、適切な温度の選び方など、推奨する飲み方をご案内します。
『想天坊』
伝統の匠の技と自然の贈り物が結実する
究極の日本酒
想天坊では、何世紀にもわたる伝統製法と革新的な農法が見事に結びつき、ユニークな日本酒を造り出しています。私たちは「麹」の製造において、伝統の「箱麹製法」を採用し、すべて手作業で丁寧に麹を作り上げています。この方法では、蒸し米を特製の箱に入れ、温度と湿度を厳密にコントロールしながら麹菌の成長を促進します。この工程を通じて、麹の理想的な状態を維持し、風味豊かな日本酒の基盤を形成します。 さらに、想天坊は稲作の方法においても革新を遂げており、新潟県三条市で実施されているマガモ農法がその例です。この農法では、自然界の力を利用して害虫や雑草を制御するため、水田にマガモを放ちます。化学肥料や農薬を一切使わずに、希少な「高嶺錦」米を栽培しており、この米はJAS規格の有機無農薬認証を受けており、日本酒造りに最適な条件を備えています。 想天坊の日本酒は、九代目当主の義父である田辺稔氏が監督しています。田辺氏は、マガモ農法で育成したコシヒカリで食味コンテストでも高評価を得ており、その経験と知識が「高嶺錦」米の栽培に生かされています。昨年、約50羽のアイガモが放たれた水田は、日本酒造りに最適な環境を提供しています。 このように、想天坊の日本酒は、手間暇をかけた伝統的な麹造りと持続可能な農法により栽培される希少な原料米を組み合わせることで、その品質は格別なものになります。一杯の中に伝統と革新が見事に融合し、深みのある味わいと心地よい余韻をお楽しみいただけます。想天坊の日本酒で、真の味の深さを体験してください。
想天坊について
想天坊について
西山連山の伏流水を用いた「想天坊」の仕込み水は、一口含むとその甘さを感じることができ、この地が江戸時代から酒造業で栄えてきた歴史を持っています。主要な原料である希少な「高嶺錦」米と地元の酒米を用いており、「想天坊」は新潟の河忠酒造の伝統的な技術と豊かな水を利用して、淡麗ながらも旨味のある味わいを実現しています。さらに、有機無農薬のアイガモ農法で栽培された「高嶺錦」を用い、新たな品種「越淡麗」の開発にも取り組み、その品質の向上を目指しています。
長岡市脇野町にある当蔵は、新潟県中央の西山連山麓の豊かな自然と歴史的背景の中に位置しています。この地は縄文時代からの集落があり、幕府時代には代官所が設置されるなど、重要な役割を担ってきました。当蔵の銘酒「想天坊」の名前は、地元の山から取られ、地元の米、水、人と調和する酒を象徴しています。伝統的な「箱麹」製法を用い、革新的な酒造りを目指す若い蔵人たちが日々努力を重ねています。元杜氏の郷良夫の技術と精神を継承しながら、新たな味わいを追求し続けています。
辛口想天坊の味わい、
特徴
おすすめの楽しみ方
日本酒は多様な香りや味わいを持つ、極めて変化に富んだお酒です。適切な温度やグラスを選ぶことで、それぞれの銘柄の特性を最大限に引き出し、その魅力を堪能することができます。 特に辛口日本酒の場合、冷やして飲むことが一般的ですが、その辛味と香りのバランスを楽しむためには、酒の種類や好みに応じた適切な温度が重要になります。適切なグラスを選ぶことで、辛口のキレのある味わいと香りが際立ちます。飲む際には、まずグラスに注ぎ軽く振って香りを確かめ、少量を口に含んでじっくりと味わうことがおすすめです。 辛口日本酒を楽しむ際には、さまざまな食事や他の銘柄との飲み比べを試しながら、おつまみとの絶妙なペアリングを発見するのも一つの楽しみです。また、季節や飲むシーンに応じて日本酒の選び方を変えることで、さらにその楽しみを深めることができます。辛口日本酒の繊細な風味を引き立てる飲み方や組み合わせを探りながら、日本酒の奥深い世界を自分なりに探求してみてください。